PAHとは

PAHとは

肺動脈性肺高血圧症(Pulmonary Arterial Hypertension:PAH)は、肺の細い動脈の内側の空間(内腔)が狭くなり、心臓から肺に送られる血液が流れにくくなることにより、肺動脈の血圧(肺動脈圧)が高くなる病気です。
PAHの治療では、狭くなった肺動脈を拡げるお薬を使って肺動脈圧を下げ、心臓から肺に流れる血液の量を増やすことで、PAHの症状(息切れ、動悸、疲れやすさなど)の改善が期待できます。
1種類のお薬では効果が十分でない場合があり、2種類以上のお薬を組み合わせて使う、併用療法が行われることがあります。

PAHの治療目標

2種類のお薬を併用することによりPAHの症状の改善が期待できます

PAHの治療では、肺動脈を拡げて肺動脈圧を下げ、心臓から肺に流れる血液の量を増やすことで、PAHの症状(息切れ、動悸、疲れやすさなど)の改善が期待できます。
1種類のお薬では効果が十分でない場合があり、2種類以上のお薬を組み合わせて使う、併用療法が行われることがあります。

  • 日本循環器学会/日本肺高血圧・肺循環学会. 2025年改訂版 肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症および肺高血圧症に関するガイドライン
  • https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2025/03/JCS2025_Tamura.pdf(2026年3月閲覧)

JCS:日本循環器学会、WHO-FC:WHO 機能分類、RAP:右心房圧、CI:心係数、mPAP:平均肺動脈圧

監修医イラスト

久留米大学医学部内科学講座
心臓・血管内科部門
主任教授 福本 義弘 先生からのコメント

現在のガイドラインでは、複数の治療薬を組み合わせる治療法がPAHの標準治療として推奨されています。主治医とともに、長期にわたって治療目標を達成していくことが大事です。

PAHの治療で大切なこと

PAHの治療は、きちんとお薬を飲み続けることが大切です

PAHの治療では、症状の進行を抑制したり、症状を改善するために、肺血管拡張薬を使います。期待される効果を得るためには、飲み忘れをせず、きちんとお薬を飲み続けることが大切です。 アメリカの調査では、PAHの治療薬を処方された通りにきちんと服用し続けると、入院のリスクが下がったという報告もあります1)

お薬の飲み忘れがないように、毎日決まった時間に飲む、服用する時間にアラームをセットするなど工夫をして、きちんと毎日お薬を服用しましょう。

普段の生活で、お薬の服用で困っていることはありませんか? 以下のような項目に該当する方は、一度主治医の先生と話してみましょう。

【例】2)

  • 薬の数が多すぎて、気分が下がる。
  • 飲むタイミングがバラバラで、飲み忘れが不安だ。
  • 仕事中や家族・友人との外出中に飲むのがおっくうだ。
  • 1)Frantz RP, et al. Pulm Circ. 2020; 10(1): 2045894019880086
  • 2)Fan F, et al. Adv Ther. 2025; 42(5): 2298-2313

監修:久留米大学医学部内科学講座 心臓・血管内科部門 主任教授 福本 義弘 先生

ページTOPへ